
ぽんきちはフリーランスになることを誰にも相談せずに決めました。普通だったら家族や友人などに相談するのかもしれませんね。50代になってからの転職は人生のとても大きな決断ですし、長い間かなり迷いましたから。しかし、ぽんきちは誰にも相談しませんでした。
ぽんきちが先月まで働いていた職場ではお仕事の相談業務が大きな柱の職種でしたから、ぽんきちには仕事の相談というものがどういうものなのかがよくわかっていたのです。
相談というものを生業とする人たちは基本的にまっさらでないといけません。相談に訪れる人に対して先入観を持ってはいけないのです。先入観に縛られてしまったらその時点である種の支配が生まれます。だから、まっさらな気持ちで受容し、相手に共感し、常に自分自身を客観的に見つめる自己一致の姿勢が不可欠なのです。
しかし、これってものすごく難しいものでして、例えば50代のぽんきちがそんな相談機関に出向いてお仕事の相談をしたとします。
「今、50代で公務員なんですけど、仕事を辞めてミュージシャンになろうと思って・・・」と切り出したら相談された人はどう思うでしょうか?
こいつバカなのか!?と10人中10人が思うでしょう。しかも、相談機関で働く人たちの中にそんな生き方を経験した人たちはおそらくほとんどいないし、知り合いにもほとんどいないだろうと思います。要するに彼らの理解を超えてるわけです。
自分の理解を超えた人間がやってきて理解を超えたことを相談してくるのです。おのずと導かれる方向性は決まってくるわけで、「もっと現実を認識させる」というベクトルが無意識に働くことになります。
これは相談業務を生業とする人たちに限らず、常識的な大人であれば誰もがそういう認識を持つはずです。だからこそぽんきちは誰にも相談しなかったのです。返ってくるアドバイスがわかりきっていたからです。
昨年、ぽんきちの職場で部下たちを中心とする有志が集まり、時間外に会議室でキャリアコンサルティングの研修をしたことがありました。
ロールプレイングと言って、実際にキャリアコンサルタントとクライアント(相談者)の役割を演じる訓練をしたのです。
そこで、ぽんきちはわざとサラリーマンを辞めて音楽関係の仕事に転職したいというクライアント役を演じたのです。
ロールプレイングが終わったあとでそれぞれに感想を延べ合うのですが、ぽんきちはキャリアコンサルタント役の部下に「最初にムチャなことを言う相談者が来たという先入観を持ったのではないか?」と聞いたら「その通りです。」と部下は答えました。
先入観を持ってはいけないことは頭ではわかっていても、そういう人物には最初から現実離れした夢は諦めさせようという意識が働いてしまうのです。
自分の中にはない価値観やこれまでの人生で経験したことのない世界についての相談をされた時、我々はとりあえずは現実的な視点を持たせることを考えてしまうのですが、それは当たり前であると同時に可能性の芽を摘み取る行為だとも思っています。
研修を終えたあとで部下たちに「君たちの価値観の中だけで判断しないでください。」ということをぽんきちは話しました。なぜならば、相談機関で働く人たちの多くが保守的で常識的な価値観で生きているからです。ぽんきちは長くそんな職場で働いてきたので、そういう現実を誰よりも知っているのです。
ですから、相談機関にお仕事の相談をするならば常識的な就職についてすべきでしょう。その場合は的確なアドバイスが得られる可能性は高いです。もし、ちょっと常識から外れた生き方を考えているならば公的機関はやめた方がいいでしょう。そういう生き方をしてきた人はほとんどいませんので、「しっかり現実を見なさい」という方向性のアドバイスしか得られない可能性が高いのです。
では、ちょっと常識から外れているけれど、やはり誰かに相談したいという人たちは誰に相談すべきなのか?という問題があります。
ぽんきちが思うのは、やりたいことが会社員であれば会社員に相談するのがいいし、公務員ならば公務員に相談すればいいというのと同じだということです。
つまり、そんな生き方を実際にしている人に相談すればいいのです。会社員でも公務員でもなく、夢を追いかけて実際に実現している人がいるならば、そんな人たちに相談してみればいいと思っています。
常識にとらわれず、自分の価値観で仕事を獲得したり生み出したりしている人たちは実はたくさんいます。常識の中で生きている人たちはそんな人たちの存在をあまり知らなかったり、知ろうとしていないだけなのです。
夢を現実にしている人たちから学ぶ姿勢を持つとわかってくるのですが、彼らは実は現実的な視点をしっかり持って生きているということです。だからこそ夢を現実にできているのです。
そして、特筆すべきなのは彼らが日常的にたゆまぬ積み重ねをしているということです。夢を現実にするために毎日続けていることが必ずあって、簡単には諦めない姿勢を持っています。だから、すぐには結果が出ないし、結果が出るまでやり続ける人たちが多いのです。
最初から諦めたり、簡単に途中で投げ出す人には向いていない作業です。ぽんきちがかさこさんに興味を持ったのはそういう理由からです。16年以上ほぼ毎日ブログを更新し続ける情熱と好きなことをセカンドキャリアとして本業と並行して働く現実的な生き方を実践してきた人だったからです。
ぽんきちは公務員でしたから音楽をセカンドキャリアとして働く生き方ができない立場でした。本当は在職中にギターレッスンなどをしながら独立の可能性を見定める生き方をしたかったのです。
自分が誰にも相談しなかったからと言って誰かに相談することを無駄なことだとは思いません。ただ、相談する相手を間違うと的確なアドバイスは期待できないということです。相談する相手はその内容によって選ぶべきだということなんです。
今のぽんきちが誰かの相談を受けるとしたら常識的な就職などになります。これまでの長いキャリアを活かしたアドバイスをするつもりですが、常識外れな働き方についてはこれからぽんきち自身が実践していくことなので相談対象にはできません。
実際、先日も20代のヴォーカル志望の女性と話す機会がありましたが、プロを目指すことについてはお勧めするアドバイスはしませんでした。若い頃には人並みな社会経験はあっていいし、好きでもない仕事を続けることがどんなことなのかを知っていても無駄ではないと思っているからです。
結局は生き方を決めるのは君自身なんだということと、もしそれでも夢を実現したいならばやるべきことをしていない現状では何も変わらないだろうという話だけしました。
ただ、最後に申しておきますと、本来の相談業務というものは自分の人生経験でアドバイスするものではなく、あくまでもクライアント(相談者)自身の中から気付きを導き出すものです。そのための理論やテクニックを体得して相談業務をするのが基本なので、相談内容が常識的だとか常識外れだとかは関係ないものです。
もし、相談業務というものの本質を理解し実践できているアドバイザーがいるのであれば、相談機関だろうと個人だろうと相談する価値はあります。
ぽんきちは自分で悩み続けたこの2年間は相談者とアドバイザーという一人二役をずっと続けてきたレアなケースであり、それは自分の仕事がそうだったからに過ぎません。
誰かに相談したい人は適格な相手にすればいいし、相談しなくても決断できる人はしなくていいのです。
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posted by ぽんきち at 2016/10/23 12:54
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