
当然ながら彼女の価値は下がることはありません。武道館で歌っても地方のフリーマイクのお店で歌っても椎名林檎は椎名林檎です。
現実的には地方のフリーマイクのお店で歌うことは契約上の問題があって彼女はできないと思いますからあり得ないわけですが、ギャラが発生しない場所で歌ってもその人の価値は下がりません。
ギャラが発生しない場所で歌ったり演奏したりすることは料金を払ってライブに来ているお客さんに対して失礼になるとか、そのミュージシャン自身の価値を下げることになると考える人たちがいますが、ちょっと冷静になってくださいと言いたくなります。
そもそもフリーマイクと有料のライブとではその空間が持つ目的が違うからです。
フリーマイクは誰もが気軽に歌ったり演奏できたりするお店です。大昔の歌声喫茶みたいなものなんだと思います。そんな目的で作られた空間と、ミュージシャンと観客という関係性を前提とした目的で作られたライブ空間とでは、その空間が持つ意味が全く違っているのです。
ライブでは集客を呼びかけますが、フリーマイクに参加することで集客を呼びかけることなんてあり得ません。そこでは何らかの目的を持って自分でお金を払って参加しているわけですから、自由な空間で歌ったり演奏したりしているだけでそれ以上でもそれ以下でもないのです。
むしろ、そこに有名なミュージシャンがふらりと現れて無料で歌や演奏をしたならば、たまたまそこにいたお客さんは大喜びするだけで、価値云々を論ずるならばそんなサプライズを与えたそのミュージシャンの価値は十分に高いことの証明になるだけです。ただ、現実的には契約上の問題であり得ないわけですが。
もし、どこかで無料で歌ったり演奏したりすることでその人の価値が下がるならば、そのミュージシャンはもともとその程度の価値しかないというだけなんでしょうけれど、普通はフリーマイクで歌ったりするぐらいでその人の価値が下がるなんてことは考えられません。特に地方の無名なミュージシャンならば尚更です。だって我々は音楽活動をしているただの一般人なんですから。
生活の糧が音楽だけであろうと、それ以外の仕事をしていようと、一般的に認識されていなければ普通の人なんですから、どこかに所属していてもそれを知らない人たちからすれば普通の人です。
普段から活発に有料のライブで歌ったり演奏したりしているとフリーマイクに参加する必要性が無いのでそんな勘違いをしがちなのかもしれませんが、ぽんきちは両方の空間で出入りしているからわかるのですが、価値云々については全く関係ありません。
むしろ、椎名林檎ちゃんのように有名になってしまうと自由に歌えなくなるわけで、それは本人の意思というよりも契約違反になる立場だから歌わないんだと思います。林檎ちゃんに限らずチャリティーなど契約に関係無く必要性がある時は無報酬でも彼らは歌うはずです。
プロダクションにも所属せず、自由な立場のフリーランスであればどこで歌ったり演奏したりしても構わないわけで、売れていないならば営業活動は好きなところでどんどんやればいいだろうと。わざわざ自分に縛りを作って情報発信の拡散を制御することにあまり意味はないと思います。
つまりは活動の初期段階においては自分から機会を奪うべきではないとぽんきちは考えています。
具体的に実際にぽんきちが経験したお話をしますと、ある日ギャラ無しの音楽イベントに出演したのですが、そのライブをある法人のスタッフが観ていて、後日その方からその法人主催のイベント出演のオファーを頂いたことがあります。
そのライブはワンステージ60分で6万円のギャラでした。もし、ギャラ無しの音楽イベントに出演していなかったらその後で法人主催のイベントで演奏することはあり得ませんでした。
その法人のスタッフの方に「なぜ我々にオファーをしたんですか?」と質問したら、「あの日、たまたまあなた方のライブを観て個人的に気に入ったからです。」と言われました。
これはギャラ無しの音楽イベントが例えばフリーマイクの店内だったとしても、その人は我々にオファーをくれた可能性は十分にあるわけで、ミュージシャンとしての価値というものは自分が決めるものではなく相手が決めるものなんだと、あの時ぽんきちは実感したのです。
仕事にしたいと考えるのであればずっと赤字になっていてはいけませんが、基本的に自分の好きなことを追求する行為に利益の有無は関係無いわけで、自分の価値を云々する前に自分が目指す音楽活動にするにはどうすべきか?を考えればいいと思います。
もし、それが拡散ありきでなければ実現できないものならば、初期段階から自分に縛りを作ってしまうのは本末転倒です。自分の本当の価値というものはそのずっと先にあるものですし、そもそも価値というものは自分で決めるものではありません。特に音楽は他者からの評価によって決められる要素が大きいわけですから、あまり認知されていない段階でミュージシャンが自分の価値を自分で決める必要は無いと思います。
そうは言いましてもぽんきちは出演依頼やアレンジ&レコーディング依頼の料金については自分で明確にしていまして、そのアナウンスをHPでしています。それはフリーランスとして音楽を本業とする以上は料金体系の明確化が必須であり、クライアントにとっては真っ先に知りたい情報だからです。だからと言ってお仕事以外のライブ出演依頼をお断りすることは基本的にはありません。ギャラが発生しないライブでも宣伝活動になるものもありますから、自分で出演料を負担するなど赤字になる場合を除いては基本的に受けています。
フリーマイクは一例で挙げたわけで必要性を感じない人たちは利用する必要は勿論無いわけです。要はその人の価値は周囲の人たちが作っていくものなので、そのためのミスリードをしないように気を付ければいいだけだと思います。必要以上にプライドばかり高くてもいけないし、必要以上に自分を卑下してもいけないんだろうと。
ぽんきちは老人ホームなどで慰問ライブを積極的にしていますが、そんな慰問ライブをしていますと、無料で歌ったり演奏したりすることの価値云々など論ずること自体がバカらしくなります。契約に縛られない人間の価値はそんなことで左右はされないし、無料でも価値のある歌や演奏はあります。
周囲の人たちが価値を感じてくれる活動がしっかりできているならば、その活動外においては法を犯したり、人として倫理的に許されない行為でない限り、大概はその人の価値には影響を与えないと思います。
自分で決めなくても価値なんて周囲の人たちが感じたり、勝手に決めたりするものなので、無報酬のボランティアだろうと数万円の報酬があろうとも、目の前のギャラリーを満足させるために全力で歌い演奏すればいいと思います。
ギタリストぽんきちオフィシャルウェブサイト
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posted by ぽんきち at 2018/03/30 16:17
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