
今回は初心者ギタリスト向けのギター講座です。自分が今弾いている音が何なのかがわからないことの危うさについて書きますので、ある意味では中級者向けにもなるかもしれません。
ピアニストはこれはドだとか、これはファ♯だとか、わかって弾いていると思います。しかし、ギタリストは違います。わかって弾いている人とわからずに弾いている人がいるんです。更に言いますと、おそらくわかっていない人が圧倒的に多いと思います。
そんなバカな!?とお思いでしょ?そこのピアニストの皆さん(^_^;)でも本当なんです。特にギターを弾いたことのないピアニストにとっては驚愕の事実だと思いますが、ギタリストってそういう人たちなんです。
なぜピアニストがドレミファソラシドがわかって弾いているかなんですが、それは白い鍵盤の間に黒い鍵盤が2つと3つに決まった配列で横一列に並んでいるからですよね?ピアノが弾けないぽんきちにもピアノならばドレミファソラシドが瞬時にわかりますから。
ところが、ギターはネックサイドや指板にポジションマークがあるだけです。このマークである程度はわかりますが、ピアノと違って弦が6本もあります。弦はそれぞれ6弦から1弦に向かって隣の弦から4度のインターバルで張られていますが、2弦だけは3度のインターバルで張られています。
このギター特有の複雑さがドレミファソラシドがわかりにくい最大の原因だろうとぽんきちは分析しています。せめて2弦が半音低いキーのインターバルで張られていなければもう少しわかりやすかっただろうと思います。しかし、2弦が半音低くないとコードがめっちゃ押さえにくくなるんです(・・;)
実際に2弦の開放をBではなくCにして、1弦の開放をEではなくFにして、6弦から1弦に向かってすべて隣の弦から4度のインターバルになるようにチューニングして弾いてみてください・・・死ぬほど弾きにくい〜(゚Д゚;)
このチューニングでコードを弾いたらC→CM7(11♯)の押さえ方に、G→GM 7(11♯)の押さえ方に、D→DmM7の押さえ方にそれぞれなってしまう〜(゚Д゚;)
A→Amの押さえ方になるけど1弦が4フレットでRになるから指がつる〜(゚Д゚;)
Eは・・・こんなん押さえられるかっ、ボケーっ!!(`_´)
Fは・・・おおっ、1弦と2弦を開放にした押さえ方だとFの音になる!!奇跡じゃ〜(o゚▽゚)o
以上、ぽんきちが実際にチューニングを変えて実況中継してみました( ̄∇ ̄;)
というわけで、ギターはやはり過去からずっと続くこの各弦のインターバルじゃないとコードも押さえられないわけなんです。
それではギターはコード表記が基本なんだからドレミファソラシドをCDEFGABCですべてのポジション(せめて0フレットから12フレットまで)で覚えてしまえばいいじゃん!!という意見もあると思います。
これはそのとおりでして、ギターはドレミファソラシドがわかりにくいのでアルファベットで覚えてしまえばいいんです。
それでも例えば3弦の10フレットを押さえてこの音は何?と質問されて即座にF(ファ)と答えられるようになるにはそれなりの訓練が必要になると思います。バンドでエレキギターを弾いているならばともかく、普段アコギで弾き語りだけやっている人が即座に答えられますか?これってなかなかできないはずです(・・;)
ですから、ぽんきちはアコースティックの初心者ギタリストには、とりあえず0フレットから5フレットまでの音をアルファベットで覚えましょう!!とレッスンでは勧めています。例えば6弦の5フレットはAとか、5弦の1フレットはB♭とか、4弦の3フレットはFとかです。
せめて6〜4弦の5フレットまでの音は最初にアルファベットで覚えてしまうとコードのルート音が探しやすくなるので便利ですと説明しています。そこまで覚えたら3〜1弦の5フレットまでの音もアルファベットで覚えてしまうと尚良しだと思います。
アコースティックギターでは特に弾き語りの場合などはあまりハイポジションでコードを押さえたりフレーズを弾いたりすることは少ないと思います。ですからせめて5フレットまでを攻略できればいいだろうと。
これでとりあえず今弾いている音が何なのか?はアルファベットで理解できるようになるはずです。
で、ここからが一番重要なんですが、アルファベットで音が理解できたらコードの構成音を度数で理解できるようになりましょう。ローコード(オープンコード)のCは5弦から1弦に向かってR(ルート)、M3度、P5度、R(ルート)、M3度と並んでいます。
Cコードの4弦2フレットはE(ミ)ですが、これを4弦2フレットはM3度と理解して、M3度はR(ルート)に対して明るい響きを持った音だと認識できるようになると「音が持つ意味」というものが理解できるようになります。
これは例えば5弦3フレットのR(ルート)を弾いたすぐ後で4弦1フレットのm3度を弾くと暗い響きになるので理解しやすいと思います。ルートから全音+全音のインターバルの3度(=M3度)と全音+半音のインターバルの3度(=m3度)は「メジャーになるかマイナーになるかを決める意味を持つ音」だとわかると思います。
これをCに対してEは明るい響きを持った音だと理解できることはそれはそれでいいわけですが、ではAに対して明るい響きを持った音は何?と質問されて即座にC♯と答えられるでしょうか?
キーが変わってしまうとアルファベットだけの理解では途端に答えられなくなります。しかし、これを度数で理解できていればAに対して明るい響きを持った音はM3度だと即座に答えられます。つまり、度数で理解できていればどんなキーでも対応できるわけです。
そして、コードはすべてR(ルート)、3度、5度の3つの音(トライアド)が基本であることも理解しましょう。これはメジャーもマイナーも、どのキーでも共通する基本です。だからこそ度数で音を理解することが大切なんです。
普段コードを押さえてギターを弾いているのに、その音がわからないとか、その音が持つ意味がわからずにずっと弾いているのは危ういことなんです。
なぜならば、音の意味がわからなくてもギターってある程度は上達するのですが、この状態のまま「ある程度の領域」を超えられるのは一部の天才肌のギタリストだけだからです。天才肌ではないのに感覚だけで弾いているギタリストは必ずある程度の領域まで達するとそれ以上は伸びなくなります。
それから先は天才肌のギタリストだけが到達できる領域なんですが、彼らは感覚だけでもそっちに行ける人たちです。しかし、ぽんきちも含めてほとんどのギタリストは凡人なわけです。自分が弾いている音が何なのかわからずに弾いていては、いつまで経っても「ある程度の領域」までなんです。
例えば、ジェフ・ベックがDmのコードを知らなかったという逸話があるんですが、バンドメンバーから「ジェフ、そこはDmで弾いてよ!!」って言われた彼は「何それ?」って答えたという話です。ジェフ・ベックがあまりコードに詳しくないらしいという噂はずっと以前からありましたけれど、彼ほどの天才ならばあり得る話だと思います。
つまり、逆説的に考えますと、多くのギタリストたちは天才ではありませんから、なるべく自分がやってることの理屈というか意味がわかった方が進歩する可能性があるということなんです。ぽんきちが今のレベルで落ち着いてしまっているのはまさにずっと感覚だけでやってきたからです。
ある程度の領域とは人それぞれなんですが、ぽんきちは自分のそれを数年前から感じていました。これを超えるにはどうすればいいのか?とずっと調べていたんですが、一つの大きな原因としては、自分が弾いている音がわかっていないという問題が根本的な原因だと感じるようになりました。
フリーランスのギタリストになる前のぽんきちはダイアトニックコードさえ知らないギタリストだったんです。基本的な音楽理論さえ知らず、譜面を作らずアレンジしていたのでコード名もわからずに演奏していることもありました。
ぽんきちは長年に渡りレイぽんやTeTeというユニットで独自のアレンジをしてライブで演奏していましたが、なぜか音楽的なアレンジや演奏になっていました。
ほとんど感覚だけでやっていたんですが、それを可能にしたのは過去にたくさん曲をコピーしていたからです。自然に音楽的なセンスやスキルが磨かれていたからなんですが、所詮ぽんきちは凡才なわけで、それって「ある程度の領域」に過ぎないわけです。
何度も言いますが、「ある程度の領域」は人それぞれなんです。ぽんきちはたまたま感覚だけでやってきて今の領域というだけであって、感覚だけでは越えられない領域が人それぞれにあるんだと思います。
その領域で満足できる音楽人生ならば全然それで構わないわけです。しかし、もし今の自分の領域に満足できないならば、自分が弾いている音だとか、その音の意味を知ることを始める行為には意味があるかもしれません。
攻略すべきは基本からであり、自分が弾いている音が何なのか?とはその基本であるという認識を持ってみると、自分にとってやるべきことが何なのか?も見えてくるかもしれません。
以上、今回のギター講座は自分が今弾いている音が何なのかがわからないことの危うさについてでした(^_^)ノ
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