常識を疑うことから始めてみるとわかってくること〜マトリックスの存在について




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映画「マトリックス」は現代社会に対するとても示唆に富んだストーリーでしたが、最近こんなブログ記事がFBに紹介されていました。

http://s.ameblo.jp/wake-up-japan/entry-12090915943.html
「マトリックス」とは古いパラダイム



最近ぽんきちはこれまでの常識を疑うことを始めていまして、自分が置かれている環境にもおかしいことがたくさんあることに気が付くことが多くなりました。

その組織の常識が世間の常識ではないということは多くの人たちも気が付く機会はあると思いますが、いかんせん長年同じ環境で生きていますとなかなか気付けないものだったりします。

ましてやそんな同じ環境で生きている人たちばかりの場所と自宅の往復だけの人生ならば、同じような価値観の人間ばかりが集いがちになり、尚更自分たちの生きる環境やシステムなどにも疑問を感じない、ある種の思考停止状態に陥ってしまうことはあるだろうと思います。



わかりやすい例を挙げると、食品関係だとか建築関係だとか、企業の偽装事件などは後を絶たないわけですが、その業界で働く人たちにとっては承知の事実であって、違法だとわかっていても黙認したまま働いていることもあるでしょう。

たまたま誰かがそんな暗黙のルールを破り、内部告発などするから業界の腐敗体質が明るみに出てしまって大変なことになったり・・・思考停止しないと組織の中で生きていけないんだという空気が蔓延していたりするものです。

そういう場合は思考停止も確信犯的であり、我が身かわいさで沈黙を続ける人もたくさんいるはずです。

これはわかりやすい例えでしたが、組織に慣れ過ぎて無意識のうちに思考停止している場合もあると思います。



戦後、貧しかったこの国がこれほどの経済大国にまで成長できたのは、思考停止だろうと何だろうと国民が一丸となって高度経済成長期に豊かさを求めて突っ走ってきたからに他なりません。

ずっと前、14歳で終戦を迎えた父にぽんきちは仕事についての考え方を訊ねたことがありまして、父は得意でもない理工系の知識を要する仕事をしながら高度経済成長期を生き抜いた世代です。

「なぜ今の会社を選んだの?」というぽんきちの質問に父は言いました。

俺たちの若い頃は食べるだけで精一杯だった。仕事とは生活の手段であって、好きなことかどうかなんて考えたこともなかった。


みんな生きることに必死だったんだよ。



戦後70年、高度経済成長期もバブル崩壊もリーマンショックも経験して、この国は総中流意識社会から格差社会に変化していきました。

時代は大きく変化したはずなのに、我々の多くは相変わらず生きるためだけに仕事をしていて、戦後すぐに就職した父の世代の人たちとあまり変わり映えしない生き方を選択しています。

そういう人たちは現状に不満があっても居酒屋なんかでくだをまくくらいで、サラリーマンの人生はそんなものだと自分に言い聞かせているような気がします。そして、そんな自分たちを思考停止状態に陥っているなどと指摘する人間を忌み嫌う傾向があるのではないか?と思うのです。

そんな忌み嫌われる代表的なキャラであるホリエモンについて書かれた面白い記事がありました。


http://netgeek.biz/archives/55034
堀江貴文「何年も下積み修行してる寿司職人はバカ。搾取されていることに気づけ」



これ、長年頑張って下積みしてきた職人さん全員を敵に回しますよ(^_^;)

一般的なイメージだと職人さんの世界では師匠の技は見て盗むものであり、それまでは何年もひたすら下積みの雑用ばかり続ける。見習いは師匠が帰った後も現場に残り、こっそりと技を磨く練習を重ねる。そのため長時間拘束されるのは当たり前で、それができない人間は職人としても使いものにならない。

ドラマなんかだとこんな感じですよね?(・・;)

いかにもホリエモンが嫌いそうな体育会系精神論に支配された世界です。



上記で紹介した投稿は徹底した合理主義者のホリエモンならではの発言だと思いますが、彼らしい鋭さを含んだ指摘だとも言えます。

ホリエモンは見習いの彼らは都合のいいように搾取されていると主張していますが、ぽんきち独自の視点で考えてみますと、一般的に職人気質の強い調理の業種では長時間労働の現場が当たり前にあります。そして、法定時間を超える労働時間の多くはサービス残業とされ、法定の割増賃金が支払われることもない職場は多いのです。

こういう職場では「搾取などしていない」と言えるかと申しますと、法的には違法であるため搾取していることになります。

長い歴史の中で引き継がれてきた職人の技能の伝承や習慣について、ぽんきちは異論を唱えるつもりは全くありませんが、労働者として違法性の高い職場で働かせることに何も疑問を持たないならば、悪しき習慣と言われても仕方ないだろうと思います。



ある種のマトリックスはどこの業界にもあるだろうし、特に組織の中で働いていると様々な矛盾や無駄に気付いたりすることはあると思うのです。

そのまま気が付かずに生きて幸せならばそれでいいのかもしれませんが、気が付いてしまった人間は何とかしたいと思うようになります。

特にこれほどまでにソフトやハードが目覚ましく発展し、激変していく現代社会に生きていますと、マトリックスの存在を感じる者たちと感じないままの者たちの差がこれからの生き方を決定的に変えてしまう可能性があるような気がしてならないのです。



欧米諸国の豊かさに追いつけ追い越せとがむしゃらに突っ走ってきた父親世代の時代はとうの昔に終わっていても、その過程で構築されたこの国の画一的な教育制度やサービス残業ありきとする企業体質はなかなか改善されるものではありません。

それはある種のマトリックスに取り込まれているとしても不思議ではないような・・・それを作り出しているのは国家という体制なのか、一部の既得権益を持つ産と官の複合体なのか、ぽんきちにもよくわかりませんが、何か彼らの都合のいいように無意識に操作されているが如く我々の価値観の中に根付いているような気がするのです。

自分はそんなものには影響されていないと言う人間ほどそれらの矛盾に向き合うことをせず、居酒屋で他人の批判ばかりしている人生がマジョリティーになってしまうならば、この世の中はマトリックスを作り出す既得権益者たちの理想郷にしてしまう手助けをしているようなものかもしれません。

そういう意味では雑音に惑わされず、リアルでもネットでも他人の意見を取捨選択することが大切になってきますから、自分なりのアンテナで選び取る能力が問われている時代なんだと思います。

それは雑音なのか、意味のある音なのか、自分自身で決めるのです。



居酒屋で共にくだをまくことはもう止めようと決めた場合、時にはネットだったりリアルな人たちからもバッシングを受けることもあるかもしれませんが、我々は多くを共通する常識の中で生きている・・・それはある種のマトリックスの中で生きているかもしれないことを常に意識することで、自分なりの選別ができるようになればいいと思います。

我々が生きる今という時代は大きな転換期を迎えていますが、自分も周囲のリアルな人たちもその中でシステム化されて生きています。

そして、それに警鐘を鳴らす人たちはおそらくとても少数派で、我々の身近には存在しないかもしれません。

もし、存在しているならばそんな人の意見にも耳を傾けてみる柔軟さはあってもいいだろうと思います。



ホリエモンが近くにいたら、ぶん殴るか話を聞くか・・・

ぶん殴れば自分の手は痛むが、話を聞くだけならば手は痛まないだろうと思うのです。

東芝の不正よりもはるかに規模の小さい粉飾決算で牢獄に入れられた彼は、今でも時代の寵児であることは間違いありません。

東芝の上層部の偉い方々は牢獄に入れられることもないところを見ると、ホリエモンはよほどこの国にとって目障りな存在だったんでしょう。

彼の価値観や生き方はこの国にとって都合が悪いんでしょうね・・・だって明らかに思考停止に陥ってないタイプとしか思えませんから。



もし、彼のような人間が時代の本質に気付いている本当の少数派だとするならば、話くらい聞いてもいいだろうと思います・・・ムカつくかもしれないけど(^_^;)








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posted by ぽんきち at 2015/11/04 19:33 | Comment(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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