夜の連続ブログ小説〜大魔神の肉球(前編)




20180810002203572.jpg





もふ吉は大分県の南部に位置する離れ小島で生まれ育った。

島には二千年前から伝わる伝説があった。

その昔、島にもふもふが大好きな神様が現れて、島中の子犬と子猫を集めるように島民に伝えた。

島民たちは島中から集めた子犬と子猫たちを神様に与えた。

神様からもふもふされた一匹の子犬が「ここ掘れワンワン!!」と鳴くので島民たちがそこを掘ってみたところ、ミネラルたっぷりの井戸水が湧き出た。

それ以来、そこは神聖な水が湧き出る場所として二千年も島民たちに守られてきた。



井戸の近くには古い神社があり、その伝説を書き記した巻物が祀られていた。

その巻物にはもう一つの伝説も綴られていたが、今では島民たちにも知る者は少なくなった。

それは神社から東に向かった先に位置する岬の洞窟に巨大な神様の石像が鎮座しているが、満月の夜にその石像が動き出すという伝説だった。

もふ吉は祖母からその伝説を聞いていたが石像のある岬に行くことは滅多になかった。

今夜、岬に来たのはほんの気まぐれだったが、満月の夜で石像の顔もよく見えた。島の神様はまるで埴輪みたいにのっぺりした顔だった。

もふ吉は思った。この神様はもふもふが大好きなんだからきっと猫のことが大好きなはずだ。僕が猫にしてやろう。

持ってきた太字用マジックで石像の顔を猫に変えてみた。しっかりヒゲも描いた。淡白な顔が一気に可愛くなったのでもふ吉はとても満足していた。



しばらく猫の顔になった石像を眺めていたが、そろそろ家に帰らないと祖母たちが心配すると思った。

よし、帰るか・・・と立ち上がった瞬間、「にゃ〜、にゃ〜」と猫の鳴き声が洞窟に響いた。

もふ吉は思った。おかしい・・・この洞窟には猫はいないはずだが。

もふ吉が歩き出すと猫の鳴き声はだんだん大きくなった。

もふ吉は思った・・・もしかして・・・石像の方を振り返ってみようとしたが怖くて体が動かなかった。








ギタリストぽんきちオフィシャルウェブサイト
http://guitaristponkichi.com/

ぽんきちライブスケジュール(先々のライブ情報まで載せています)
http://guitaristponkichi.com/schedule.html

ぽんきち動画(You Tube)
https://www.youtube.com/user/MILKYSIONRAY/videos?sort=dd&shelf_id=2&view_as=public&view=0

ギターアレンジやサポートギター等のご依頼はこちらにお願い致します。 http://guitaristponkichi.com/request.html

ユニットの出演依頼はこちらにお願い致します。 http://milkysionray.seesaa.net/article/400037134.html#contact

ギターレッスンのお申込みはこちらにお願い致します。
http://guitaristponkichi.com/lesson.html

ぽんきちのアコースティックギター講座(ブログ) http://milkysionray.seesaa.net/s/category/23311823-1.html

ぽんきちFacebook(お気軽に申請どうぞ。基本承認致します) https://facebook.com/ponkichi.kawakami

ぽんきちTwitter(フォローどうぞ。基本フォロー返しします)
http://twitter.com/1213Kamikawa

ぽんきちGoogle+ (フォローどうぞ。基本フォロー返しします) https://plus.google.com/107201967665662929580

ギタリストぽんきちプロフィール
http://milkysionray.seesaa.net/s/article/400037134.html

http://guitaristponkichi.com/profile.html


【夜の連続ブログ小説の最新記事】
posted by ぽんきち at 2018/08/10 00:22 | Comment(0) | 夜の連続ブログ小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。