ダイアトニックコードがわかるとその曲のキーがわかります。言い換えると曲のキーはダイアトニックコードを理解しないと正確にはわからないんです。
曲のキーが途中で部分的に変わったりしていることは多々あるわけですが、ダイアトニックコードを理解している人は「この小節はノン・ダイアトニックコードだからキーがCではなくGに変わってるな」などとわかったりするんです。
ダイアトニックコードを理解するとなぜその曲のキーがわかるのか?なんですが、それは簡単に説明しますとそのキーのドレミファソラシドで構成されたコードがダイアトニックコードだからです。
それで今回のギター講座は音楽理論はわからなくてもダイアトニックコードをギター的に攻略できる内容で書きます。
キーがCのダイアトニックコードはこちらです。CM7、Dm7、Em7、FM7、G7、Am7、Bm7(♭5)になります。
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この7つのコードはピアノの白い鍵盤だけで弾けるドレミファソラシドを使って構成されたコードばかりなんです。そして、Cメジャースケールなので音の間隔(インターバル)は全全半全全全半になっています。参考資料はこちらです。
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次に、このキーがCのドレミファソラシドをギターの指板で表示します。全全半全全全半というインターバルで一本の弦の上に度数で表示します。ギターでは全音は2フレット分、半音は1フレット分です。
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キーがCなのでR(ルート)=ドになります。ドレミファソラシドはR、2、△3、4、P5、6、△7、Rと度数で表示しています。2=9、4=11、6=13で表示している部分もありますが、とりあえず2、4、6と考えてください。
例えば、図の指板の5弦3フレットはRですが、横一列に弦上を全全半全全全半のインターバルではR、2、△3、4、P5、6、△7、Rと並んでいます。これがドレミファソラシドです。
その他の弦もRから始まる音は同じインターバルで並んでいます。これがギターの指板でのCメジャースケールです。ピアノの白い鍵盤で弾けるドレミファソラシドをギターの指板で表示するとこうなるわけです。
そしてこれからはダイアトニックコードの構成音を確認していきます。ここではすべてR(ルート)=ドとして度数を表示しています。
まずC△7とDm7はこちらです。黄色いマーカー表示した音はよく使われる押さえ方のコードの構成音です。
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Em7とF△7はこちらです。黄色いマーカー表示した音はよく使われる押さえ方のコードの構成音です。
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G7とAm7はこちらです。黄色いマーカー表示した音はよく使われる押さえ方のコードの構成音です。
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Bm7(♭5)はこちらです。黄色いマーカー表示した音はよく使われる押さえ方のコードの構成音です。
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最初にアップした資料のキーがCのダイアトニックコードと比べて見るとそれぞれ構成音が同じということがわかると思います。Cメジャースケールの中に7つのダイアトニックコードがすべて含まれています。これらのコードがたくさん使われている曲ならばそれぞれのコードの相対関係を分析することでキーがCだとわかるわけです。
つまり、ダイアトニックコードを理解するとその曲のキーがわかるのは、ギター的に考えるとこういう理屈になります。
例えば、FM7→Em7→Dm7→CM7という4小節のコード進行のキーは?と質問されたら、「これはFM7で始まるからキーはFです。」は間違いで、「これはすべてCメジャーのダイアトニックコードで4度メジャー、3度マイナー、2度マイナー、ルートと進行しているのでキーはCです。」が正解になるわけです。
あくまでもそれぞれのコードの相対関係でキーを導き出します。使われているコードは7つのダイアトニックコードのどれなのか?を分析することでキーを判別することが可能なんです。
音楽理論的にダイアトニックコードを解釈するには、ルートから3度、5度、7度のそれぞれのインターバルを分析する必要があるんです。それを詳しく説明するとかなり長くなるので、今回は簡単にギターの指板で視覚的に理解できる方法で説明してみました。ダイアトニックコードの仕組みが何となくわかりましたでしょうか?(^_^;)
これはキーが変わっても同じで、メジャースケールの場合はルートから始まる音のインターバルはどのキーでも全全半全全全半です。
例えば、キーがGならば指板の6弦3フレットはRで、横一列に弦上を全全半全全全半のインターバルではR、2、△3、4、P5、6、△7、Rと並んでソラシドレミファ♯になります。
この場合、ダイアトニックコードはキーGなので、GM7、Am7、Bm7、CM7、D7、Em7、F♯m7(♭5)になります。
ノン・ダイアトニックコードが使われている小節ではキーが変わっている可能性があるのは、スケールから外れた音が使われているからです。例えば、キーがCの曲でDm7ではなくD7が使われている小節ではその部分だけキーがGに変わっていたりします。
これはセカンダリー・ドミナントと言って前述のダイアトニックコードの中から考え方が読み取れるんですが、音楽理論的な話になるので今回は詳しい説明はしません。
ギターでアドリブソロを弾いていてキーがCだからCメジャースケールを弾くという考え方は間違いではないのですが、途中でノン・ダイアトニックコードが使われていたりするとその部分で音を外したりします。前述のDm7がD7になっていたりするケースがそれなんですが、ダイアトニックコードの理解があればその部分だけキーGでアドリブソロを弾くということが簡単にできたりします。
あてずっぽうにその曲のキーのスケールだけでアドリブソロを弾くと上記の理由で音を外したり、コード感の無いフレーズ(コードがCなのにAmキーのようなアプローチをするなど)になったりしがちなんです。ですからコードごとにアプローチすることが音楽的な表現への近道になります。
初心者ギタリストの場合、音楽理論的な知識も習得したいという方はまずはダイアトニックコードから理解するのが一般的です。今回のギター講座が少しでも参考になれば幸いです。
以上、今回は初心者ギタリストのためのギター講座〜音楽理論はわからなくてもダイアトニックコードをギター的に攻略してみよう!!でした(^_^)ノ
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